わがまま、言わせてよ【ミュージシャンとの恋】
彼の背中に向かって
叫んだ。


今はもう、

叫んでも
恥ずかしくないー…。




振り返った彼。

「…どーした?」

不思議そうで、
迷惑そうな…
そんな表情を彼はしていた。


「…7のギタリストですよね?」


「そうだよ」

彼は
微笑んでいた。


その笑顔に、
あたしは
瞳を奪われた。


見とれていると、目を覚ますような一言。


「…じゃ、また…ね」


……少し
淋しいそうな目をしていたのを、今でも覚えている。





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