うらばなし
「姫君の逆鱗に触れるかね」
がおーな姫が想像できた。
「そんな生易しさで済むかね、発端の。“全人類の毒”――私は“人体”とは程遠い体をしているが、あの毒は姫君の認識一つで“全世界の毒”と化そう。私をも殺せる毒だ、世界を殺せると差違はない」
姫を侮辱する奴には空波キック……!
「おや、君の逆鱗に触れたか。許せよ、いいや、許してくれよう。私が侮辱するつもりで言ったわけでないと君は知っているはずだ、見透かしたよ。私は賛辞しているのだ、あの姫君の心を」
上から目線下りてこいぃ!
「私の登場は斜め上と決まっている」
語弊必須!?
あなたは、必ず私めの斜め上――宙にふよふよしてますがね……