うらばなし
ごもっともです。以降、自分の存在思考世界を自覚していきます。
「分かってませんねぇ、まったく。自覚というよりは受け入れてください。
汚い世界でもいいというぐらいの“言い訳”を探すのをオススメしますよ。
面白い小説を書くための材料として見れば、案外、あなたの視る世界も捨てたものではない」
ぐぐっときましたね。
そうか。“捨てたものじゃない”、か。
「きちんと前を視て、受け入れなさい。汚かろうが、あなたが其処にいるのは違いないのですから」
脱線しないように……、ええ、本当に、外れないようにしますよ。この立ち位置から。
「外れたりしたら、ええ、また怒りますからね。ぷんすかどころか、こらーっと」
はい。外れたらそうしてください。姫なら、私を引き戻せそうだ。
「ええ。何回だってしてあげます。あなたは私の大好きな人ですからね」