うらばなし
冬「あ、ああぁ!さ、寂しいやなんてっ!ごめん、寂しい思いさせて!そうか、兄さんばかりを愛していたから、で、でも、わたるんはんが好きなのも変わりないっ。ど、どうしようどうしようどうすれば――何をやっているんだ、僕は!
わたるんはん――渉が寂しい思いをしているのに、たかだか服選びに時間をかけてっ。服を選ぶなら寂しくて泣いている渉に会いに行かなくちゃ、迷うなら全部着ればいい!
そうだっ、渉渉わたるぅ!泣かないで、今すぐ会いに行くから、寂しい思いがなくなるよう、ずうっと抱き締めてあげる!」
姫「下は巫女服の袴に、上は詰襟学生服。そうして灰色着物を羽織って……斬新なファッションで行かれましたか」
冬「渉に愛してもらわなきゃっ、愛し尽くしてあげるからあぁ!」(去りッ)
姫「ふう。ヤンデレマスターたるあの方より伝授された、デッドルート回避呪文、『とかくもヤンデレとその愛し人の仲を誉めまくれ』で難を逃れましたが……わたるんさん、ブラジルまで逃げてくれますかねぇ」