うらばなし


ミ「だから人の本に、気色の悪いものを挟むなと言うのにっ」(ガチャッ)


カ「ミ、ミナナ……、ぐふ!」


ミ「こんのっ」


カ「いっ……、凄いな、ミナナ。俺が教えた護身術を完璧にマスターするだなんて」


姫「見事に組み伏せられていますねぇ」


カ「ああ、ミナナに組み伏せられるだなんて、痛い以上に嬉しい――つっ!」


ミ「栞ならまだ許せるのに、写真を挟むなとあれほど言った矢先に、また撮るだなんて。恥ずかしくないんですか」


カ「ミナナが望むのならば、恥辱も呑み込める」


ミ「その私が望んでいないと何度言ったら分かりますか」


カ「……。俺がいるのに、本ばかりに目をやるから。せめてこれぐらいは許してほしいなぁ。燃やしたいのを我慢しているのに」


ミ「こっちはあなたの半裸を我慢しているんですがねぇ」


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