うらばなし
さて、姫に構ってもらえない間に書き上げた新作『君を抱く手なのに傷付けそうで』は、私め珍しく、メガネ男子が登場です。
「『男子』、という歳か?」
メガネ男、だなんて語呂が悪いじゃないですか。
「否定はしないが。本当に珍しいな。男女問わず、君の中でメガネをかけている奴はそういないのに」
メガネかけると、戦闘シーンやラブシーンで邪魔になるんじゃね?的なことではありませんよ、ええ、断じて。
「君の都合だったか……」
いえいえ。単に私めの中の住人でメガネをかけている方がいらっしゃらないのです。皆さん視力がいい。きっとブルーベリーを食べていらっしゃるのですねっ。
「勝手な想像をするな。で?今回は、メガネをかけた奴が出たと?」