うらばなし


「ああ、君は概ね正しいんじゃないのか。――あれを見ても尚言うには、ヘドが出る思考だが。

俺も大切な何かが殺されるとあれば――ヘドを呑み込み、自ら汚れるのも惜しまない」


ですよね。

聖人君子にはなれない。なりたくもない。そのせいで、大切なモノがなくなるならば、私は潔く汚れます。


「所詮は、俺たちも盤上の駒にすぎないか」


無様で滑稽で道化。だけど、それが生きることには違いない。


まあ、平穏な世の中を得ている私たちが言うことではありませんがね。


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