うらばなし
誉「瑞希さん、瑞希さん。この温泉で、お肌がスベスベになった気がします」
瑞「温泉なくても、もともとスベスベな肌だよ。指先も足先も、陶器みたいだ。第一、この温泉の効能はーー」
『恋人風呂。効能。
疲労回復、傷、打ち身、腰痛、スッポン』
誉「恋人だなんて、私たちに相応しいお風呂ですね!」
瑞「傷や打ち身だなんて、そこまでハードなつもりはないんだけど」
誉「?」
瑞「何でもないよ。おいで、誉」
誉「えへへー、瑞希さんイスー」
瑞「イスだけで満足?」
誉「ぎゅーっと」
瑞「後ろからぎゅうっと、だね」
誉「きゃわあー」
瑞「誉が嬉しそうで、俺も嬉しいよ」
誉「あ、瑞希さん。お酒が置いてありますよ」
瑞「飲む?」
誉「瑞希さんがっ、です」
瑞「お酌してくれるんだ、何杯でもいけそうだよ」
誉「いっぱい酔って下さいねっ」
瑞「クッ、酔わせて何する気?」