うらばなし
五回以上入りました

ふわあぁ、眠い。
カニ尽くしの夕食食べて、さらにはまた温泉に入り、まったりと何もせずに過ごして、早10時。

寝るには早い気もしますが、このまま布団でーーんん?

布団が盛り上がっている。はっ、よもや姫がハッピーハプニングの準備を!?

ハ「すーすー」

ハーメルンでしたか。
これはこれで嬉しいような。頬ぷにぷに。

ハ「むー」

おっと、起こしてはいけませんね。
お布団は一つしかないから、ハーメルンと一緒にねんねーー

「六番目が実は起きているのを知っていると、見透かすよ。親愛なる発端の一人よ」

ひみゃあああぁ!

ハ「むー、うわわあん!」

「おや、六番目。無理に起こされてぐずる子供の真似事かね。君の演技はなかなかに真に迫っている。好きであるモノに固執し、狂気とも自覚せぬ執着により、君にそこまでの迫真をさせたか。好きになりすぎて、そう在った。そんな君にとって、我が親愛なる発端の一人は試し甲斐ある人物であろう。全てとはいかないが、概ね君の理想通りに動いてくれる。例えば、泣く君を抱っこし、下手ながらも子守歌を口ずさむあたりなど」

下手ですみません、ごめんなさいねっ。
よしよし、ハーメルン。起こしてごめんなー。

だから、鼓膜が軋むほどの泣き声は上げないで下さい。よーいーこーは、ねんねーしぃーなー。

ハ「ぐすっ、すーすー」

「歌はともかく、背中ポンポンが居心地良いから寝に入ったと、見透かしたよ」

ハーメルンの純粋を否定する声なんか聞こえません。

何しに来ましたか。あなた分の料金は払いませんよっ!

「逆に払いに来たよと言えば」

お布団をどうぞ。
肩もお揉みします。

「と、君が私を歓迎してくれると見透かしたので、口にしてみたのだがーー悪い気はしないな、やはり。友から歓迎されるのは」

枕投げの洗礼を受けたいかっ。

「構わないよ、私も全力で相手しよう。君とはいつだって、本気の付き合いがしたいのだから。ーー例えそれが、こんなことを続けていいのかと悩んでいる君でも」

……。

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