うらばなし
ーー
雛「うぅ、何とか手錠は外してくれた……」
紅『ね?あたしの言うとおりでしょ?トイレ作戦ダメなら、上目遣いでたい焼き食べたいです。って言えば、大抵の男は買いに行ってくれるものよ』
雛「たい焼きよりも、クリームパンが良かったんだけど。い、今の内に逃げたらいいかな?」
紅『余計に、彼の逆鱗に触れるわね。まあ、こうしてあたしと話せるよう、ケータイ取り上げなかったところを見ると、俺は何をされても絶対に許さない。やれるもんならやってみな、無駄なあがきにしかならないがなぁ、ふははは!(閣下風に)な、傲慢さが滲み出ているわね』
雛「さすがにそこまでは……。わ、私、ずっとこのままなのかな?紅葉ちゃんに会いたいよ」
紅『会ったら押し倒してあげるわ。ーーともあれ、ふふっ、紫暮さんはまんまと罠に引っかかったわね』
雛「落とし穴!?」
紅『罠=落とし穴のロケット団脳なことは分かったけど、そうじゃないわ。たい焼きトラップが効いた時点で、紫暮さんの敗北は決まったも同然よ!』
雛「勝ち負けの話なの……」
紅『さあて、雛!彼が帰って来たら、あたしの言うとおりにしなさい!後はーー』