うらばなし
紫暮「どうしたの、雛」
姫&ロード「……」
雛「紫暮さん!」
ロ「見間違えか?あの男、何もないところから湧いて出たように見えたが」
姫「流石はヤンデレさん。愛する人のために、作品の壁を破いて来たようです」
紫「雛、いきなりいなくならないでよ。本当に心配した。で?雛を拐かす奴はどこにいるのかな」
雛「そ、それよりも、紫暮さん、この人!」
紫「そう、こいつかぁ」
姫「ロード、プレートを。目が笑っていないヤンデレさんは、危険です」
ロ「まだ作成中ってーープレートなくても、行けるだろうが」
雛「そ、そうじゃなくて、血っ!血を流して倒れているんです!きゅ、救急車っ!」
紫「雛得意の人助けか。分かったよ……あれ、圏外か」
雛「ど、どうしましょう!あ、人口呼吸を!」
紫「そんなことをする口なら、針と糸で縫っちゃうよ」
雛「えっ」
紫「人口呼吸なんかさせないから、そもそも有り得ない話なんだけどね。俺とキス出来なくなるし。ーー安心していいよ、雛。寝ているだけみたいだから」
姫「プレートなしで見抜くとは」
ロ「見抜けない奴がよほどおかしい」
雛「寝ているって、でも、血が!ーーはっ、紫暮さん!この人、死ぬ間際に、何か書き残しているみたいです!」
紫「ケチャップの代わりにタバスコを浴びせたいとこだけど。ほんとだ、何か書いてあるね。ええと、犯人はH?」
姫「犯人は、姫です」
ロ「名乗っているようで、いないからな。それは」
雛「ダイイングメッセージですよ!コナンくんでやってました!」
紫「……。そうだね。この被害者は、最後の力を振り絞って、書き残したようだ」
ロ「乗ってきたぞ」
姫「恋人の可愛さ前にすれば、相づちを打つしかありませんからねぇ」
雛「これは、犯人の名前……ですよね」
紫「まあ、イニシャルかな」
雛「H……い、いったい誰が、こんな酷いことを」
紫「……」
雛「紫暮さん?」