うらばなし

ハーメルン「おねにいさん、みっけー!」

姫「おや、ハーメルンですね」

ロ「小さな花を持っているな」

ハ「えへへー、大好きなおねにいさんのために、花を摘んで来たんだよ。お誕生日だもんねっ、お祝いしなきゃ。ねえ、おねにいさん起きてー」ユサユサ

……。

ハ「むう。こどもがせっかく、お花を摘んで来たんだよ。早く綺麗な花瓶に差して、飾らなきゃ。一緒に眺めよ?すごいねー、きれいだねー、ってボクを誉めてよ。誉めなきゃ、こどもは誉めなきゃいけないんだよ?ねえ、おねにいさん。起きて、起きてってば!」

姫「駄々っ子さんになってきましたね」

ロ「無理して起こすなと言ってくる」

姫「待って下さい、少し様子を」

ハ「あれ、おねにいさん。口から赤いのが……一人でオムライス食べたんだっ、ずるい!ボクもーっ」

姫「見抜かれました」

ロ「誤解ありだがな」

ハ「寝ちゃうほどお腹いっぱいに食べたんだ!ボクもオムライス好きなのに!オトナが愛情込めて作ったオムライス食べたいのに!ダメだよ、こどもの分も作らなきゃ。こどもは料理しちゃダメなんだから。包丁も火も危ないんだからっ。ヒドいよ、おねにいさん。ボク、せっかくお花持ってきたのに、うぅー」

……。

「そんなにいい夢見てるの?可愛いこどもを見たくないほどの夢なの?ーーやだ、遊んでよ。悪い夢にすれば、すぐに起きてくれるかな?」

姫「おっと、これは」

ロ「行くか」

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