うらばなし
連想ゲーム!ヤンデレと言ったらーー
ーー
紅葉「鬼の居ぬ間にお邪魔するわ!」
雛「も、紅葉ちゃん!?な、なんで、紫暮さんの部屋に!」
紅「雛とのデートハプニング期待してつけていたのに、あなたたちったら、部屋にしかいないんだもの!後五分しても出てこなかったら、突撃していたところだったわ」
雛「え、一緒に出かけたいなら言ってくれれば良かったのに。あ、紅葉ちゃんに、ふ、服のアドバイスしてほしいな」
紅「『どっちにしろ突撃してんだろ!』な万人のツッコミをしない天使に頬ずりしちゃうところだけど、雛だけ残させて、鬼はどこに行ったのかしら?」
雛「鬼って……。えっと、じ、実は私のスマフォ落としちゃって。紫暮さんが取りに行ってくれているの」
紅「今月何回目よ」
雛「うぅ……」
紅「でも、一人で行くなんて、宛てがあるの?闇雲に探しても見つかるものじゃないのに」
雛「それがね、紫暮さんは凄いんだよ!先週の日曜日も落としたのに、今みたく一人で行って、すぐに見つけて来てくれるの!」
紅「……、ちなみに、鬼は探しに行く前に何かしていたかしら?」
雛「え、特に何もーーあ、パソコンいじっていたかな」
紅「GPSつけられてんじゃないの!」
雛「え、私のスマフォにはついてないよ?」
紅「つけられてんのよ!そういうアプリがあるの!」
雛「そっか。私がよく落とすから、紫暮さんがつけてくれたんだ。今度、使い方聞いておかなくちゃ」
紅「あんたがそんなだから、当初は『微ヤンデレ』とか言われていたあいつがつけあがるのよーっ!もう、紛うことなきヤンデレじゃない!よくやったわ、雛!」(オカズ的な意味で)
雛「う、うん?」
紅「じゃなくてっ!雛の保護者目線で行けば、そんな男論外よ!GPSつけるなんてない!パソコン借りるわよ!」
雛「か、勝手にはダメだよ!」
紅「いいのよ。この際だから、きっと撮りためているであろう、雛の寝顔写真とかも見るんだから」
雛「ますますダメだよ!」
紅「ちっ、パスワードかかっているわね」
雛「あ、それ、私の誕生日で開くんだって。紫暮さんが言ってた」
紅「彼女に隠し事はしないってわけね。いいじゃない。雛の性格からして、人様のパソコン(プライベート)のぞく真似はしないと高をくくったみたいだけど、残念ねぇ。ドがつく天然の雛が、うっかり口を滑らせてパスワード吐くとまでは予測出来なかったみたい」
雛「待ってー!」
紅「もう遅いわ。洗いざらい、鬼のプライベートを覗いてやろうじゃーーあら、写真フォルダ空ね」
雛「そ、そうだよ。紫暮さんが、寝顔撮りためているわけがないよ」
紅「ちっ、鬼は予想より上に行くわね。きっと、本命の写真は鬼の手の内ーースマフォの中。いつでもどこでも見られるように、そちらに保存しているか。雛、今度あいつのスマフォを盗ってきて」
雛「し、しし、しないよっ」