うらばなし
ーー
冬「わたるんはーん、手錠はなかったもんやから、縄持ってきましたえ」
渉「あ、冬月くん。ちょうど良かったです。縄、欲しかったんですよ」
冬「!?」
渉「え?」
冬「な、縄が欲しかったんやなんて、そ、そんな、わたるはんーー渉ったら、僕が今思い描いていることをされたかったのか!ーーい、いや、ちょっと待て。も、もしかしたら、渉は逆に僕をっ。そ、そうか、僕のことをどこにも行かせないよう、締め上げたいのか。あ、ああっ、そんな激しい愛ーー嬉しいっ。渉がそんなに僕と離れたくないなら、お望み通りに、柱にでも渉の体にでも括り付けてくれ!」
渉「明日廃品回収で、新聞紙をまとめたいので縄を少し頂けませんか」
冬「わたるんはんのバカあぁ!ーーでも好きっ」
渉「えぇ……」