うらばなし

ーー

なに、もう帰って来たん!?
まだお風呂焚けてないのに、もー、ほんま、居てほしくないときにおんなぁ、あんた!亭主元気で留守がいい、やなんて正にあんたのことやね!

ク「思ったよりも型にはまっているじゃないか!?」

姫「典型的な肝っ玉おかんです」

残業でもやって、少しは稼いで来ればええのに。あ、立ってんやったら、あんたがお風呂焚いて!ついで、冷蔵庫からお茶持って来てなぁ!もー、母さん。コタツから出られへんわー。体から根っこ生えて動けへんわー。

ク「イラッとします!こいつイラッとしますよ、姫!」

姫「立っているなら何でも使え法則。座らなかったクロスが悪いですよ」

ク「つぅー」

姫「さて、クロス。今回無くなりそうな物はマヨネーズにしましょうか」

ク「無くなりそうな物でさえもときめきませんね……。ええと、マヨネーズ無くなりそうだったから、カッテキタゾー」

なんや、浮気?

ク「な ん で だ よ!」

気ぃ効かへんあんたがそないなことするなんて、裏があるとしか思えへんわー。

ク「するか!」

冗談やて。あんたみたいなメタボのバーコード相手する女は、この世のどこにもおらへんもんなー。

ク「ハゲ扱いされてんですけど!?」

姫「奥さん54才。旦那56才設定です。一昨年に一人息子は家を出、社会進出をしました」

ク「こまかっ」

まったく、何でもかんでもマヨネーズかけるからメタボなるんやで。今度は醤油買って来てーーちょい待ちぃ、あんた。そのマヨネーズ。

ク「は?」

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