うらばなし

秋「身に染みたかいな、冬月。あんさん、自分がどんなに愛されているか知らんやろ?」

冬「兄さん……」

依「早いわね、秋月くん」

秋「冬月に早く罰を受けてもらいたいもんやから、足も早ようなりますえ」

冬「罰って……」

渉「立派なクリスマスケーキですね。二段重ねの初めて見ました」

秋「クリスマスケーキを食べることが出来ない病人の前で、ケーキを食べる。これほどの罰が他に存在しまへんよねぇ」

渉「冬月くんには、おかゆですよ。食べられますか?」

冬「もう、みんなして。風邪治んなくていい思うことばかり……。愛されているんどすなぁ、僕」

依「気づくの遅い」
渉「気づいてなかったんですか」
秋「今更やねえ」

「「「好きじゃなかったら、一緒にクリスマスは過ごさない」」」

依「に決まっているじゃない」
渉「でしょう」
秋「のは自然のことどすえ」

冬「かなわんなぁ」

< 1,704 / 1,773 >

この作品をシェア

pagetop