うらばなし
トト「え?」(キョトン)
トトちゃーん、わたしだー、結婚してくれええええぇ!(ダダダダダダ)
ト「きゃああああぁ!」
ロ「泣きそうな奴を泣かせてどうする」(スパーンっ)
ぶはっ!
ト「リヒルトさんっ、リヒルトさんっ、リヒルトさああああん!」(号泣)
す、すみません、つ、つい。
トトちゃんを見ていたら、本能が暴走して。
ト「リヒルトさああああん!」
もはや、リヒルトの名前呼びが、『助けて』と同義語ですね。あんぱんヒーローを呼ぶのだって、ここまで必死になることはないでしょう。
ロ「冷静に分析している場合か」
おっと。私めとしたことが。
トトちゃん、トトちゃん。落ち着いて下さい。
ト「ひくっ、ひぐっ。こ、怖い人じゃ、ないん、です、かぁ?」
がおー!
ト「きゃああああぁ!」
ロ「脅かすなっ」(べしっ)
いや、これは反則ですよ。こんなにも涙目で震えていたら、更につつきたくなるといいますか。震える子猫を無理にでも抱きたくなる気持ちに駆られるというか、最低ですね私め!
ロ「自覚するのが幾分も遅いがな。したなら、直せ」
はい。トトちゃん失礼しました。
全てはドッキリなのです。あなたと結婚したい以外は。
ロ「君の耳は、何を聞いていた」
ト「ひぐっ、ずび!え……?け、けけ、結婚ですか!?だ、だって、私、吸血鬼だし、り、リヒルトさんがいますし、あ、あの、わ、私、気持ち悪くない、ですか……?」
どこが気持ち悪いというのですかっ。見た瞬間から、テンプレ求婚をしてしまうほどにトトちゃんはーー