うらばなし
リヒルト「僕のトトちゃんに、何の用ですか」
……。
ロ「……」
ト「リヒルトさんっ」
ロード、背後に絶対零度がいて、体をーー首すらも動かせないのですが、私めの現状説明をお願いします。
ロ「目が笑っていない笑顔をしている男が、有刺鉄線で君の首を、後ろから締めようとしている」
思っていたよりも酷な現状!?
リ「トトちゃんは僕の物だからねぇ。頭からつま先、その内部に至るまで僕の物であり、心さえも僕なしじゃいられない吸血鬼なんだよねぇ。そんなトトちゃんに、なに、している。ーーいや、”いた“んだ」
ロードおぉ、ロードおおぉ!
ロ「今度は君が『助けて』と言うか。ヤンデレ相手なら、どうにでも出来るだろう」
無理です!デッドエンドに入った!入る前の状態なら、どうにでも回避出来ますけど、これは無理!棺桶入って、蓋閉められて、土をかけられる段階です!蓋閉められる前なら良かったのに!
ト「り、リヒルトさん、待って下さい!この人、良い人みたいです!私のこと気持ち悪くないって、結婚したいって言ってくれました!」
土じゃなくて、コンクリ流すかのような殺意が背後からっ!ロードおぉ、ロードぉぉ!
ロ「……、はあ」
リ「っ!お前!」
ロ「返してもらう」
わーい、目にも止まらぬ早技で、ロードの小脇に抱えられたぞー。(説明)
ロ「君は懲りろ。行くぞ」
リ「……。逃げたか」
ト「あ、あの、リヒルトさん?」
リ「トトちゃん、僕以外の奴と結婚したいと思った?」
ト「えっ、そんなことないです!結婚するなら大好きな人とじゃなきゃ駄目です!リヒルトさんしか大好きじゃないから、私はリヒルトさんとーーって、私、吸血鬼でしたあぁ!」
リ「その答えを貰えただけでも、怒りが収まるよ」