うらばなし
時代は移り変わる
ーー
紫暮「雛、ごめんね。また手錠してしまって」
雛「え?え?あ、あの、紫暮さん、もうこれはしないって」
紫「最近、雛に愛されていないと思ってしまってね」
雛「そ、そそ、そんな訳ないですよ!すっごく好きです!」
紫「うん、ありがとう」
雛「だったら、これ……」
紫「足りない」
雛「たり、な……?」
紫「もっと、もっともっと、愛してほしい。愛してくれ、俺を。愛して愛して、気が触れるほどに俺を求めてくれ。体も心も、俺の何もかもを全て!今でも雛が俺を愛してくれていることは知っている。知っているからこそ、分かるんだ。『足りない』って。物足りないんだよ、雛!『いつも通り』では!愛して、俺を愛して……っ!頭の中を俺のことで埋め尽くし、心から俺を欲して、触れ合わなければ身体に異常が出てしまうほどに!俺を……!
俺のようにっ!俺が君を愛するように、ここまで壊れてしまうほどに!物足りないとは思わせない、溢れんばかりでむせかえるほどの愛をくれ!雛、ねえ、雛!」
雛「し、紫暮さん、な、なにを……っっ!」