うらばなし
ところ構わずじゃないですかっ、だ、誰かっ、生きた台風がーっ。
「とどめいきますよー。早く立ち直ってくださいデストロイヤアー……って、あれ」
あ、ロード。
「返してくださいよ、ロード。悲しみを打破しなくては」
「別のことをしろ。危なっかしくて見ていられない。ほら、お茶を用意してあるから来い」
「お前にしては気がきくじゃないか――いだっ」
「ビルディも止められない奴が偉そうにするな。さっさと来い。――それと、君もだ」
え、私もですか。
「誰のために用意したと思っている。的外れな同情を抱く様は、あいつへの侮辱だからな。後悔しないためにも、みっちり話をつけようじゃないか」
う、うぅ……
ロードまで、みんなして本当に優しいんだから。
後悔なんかしません、ええ、絶対。
結末はどうであれ、そーちゃんが幸せと言ったことを私は――ずっと覚えてますから。