うらばなし
「俺も毎度、ビルディとこいつの話を聞いているわけじゃないからな。この場に来た時に限る。いちいちチェックなどしていたら、誰が掃除や洗濯や料理をするんだ」
家のことを疎かにしないのですね。因みにクロスについては?
「チェックするまでもなく、単細胞童顔の行動など分かりやすい。聞くなり、剣を抜いて君に振り下ろすだろうからな」
正にその実証がつい先ほどされましたよ……
鼻血は出さないのですか。
「出すか」
何だか、つまらない。
「つまらなくていいし、これからも俺のやることは変わらない。事細かに誰かの会話などチェックするほど俺とて暇ではないし、単細胞童顔の反応など見るまでもなく分かっている。
ビルディにそんな話をするのは確かに気にくわないが、彼女も彼女で楽しんでいるしな。投げるボールは加減してやろう」
……、やはり殺意球は投げるのですね。