うらばなし
首を吊った彼は、干からびたヘチマでした
「実話なのか、これは」
うわ、直球できますね。
「別に聞かれて困ることでもないだろうに」
小学校の校庭にマジでヘチマがありましたが、あれって何であったんだろうか。干からびて放置されていたのに。
「だから、首を吊った彼というのが君の目から見て、ヘチマに思えたのか」
なんか、重そうなんですよ。死んだら軽くなるとか言いますが、つま先にずっしりと下がっているような……、垂れ下がるヘチマでした、はい。
「あくまでも、君の中での出来事だろう」
あれが実話と言ったところで妄想とか、統失とか後ろ指さされるのは嫌なので、あえて曖昧にしますが。
まあ、実際、大概の方が経験することなのではないかと思います。