うらばなし
どぉこぉでぇもキー
「むかーし、むかし、クロスとロードがいました」
「呼びつけて、いきなりそれか……」
「姫、何かご用ですか?」
「クロスは山へ柴刈りに、ロードは川へ洗濯に行きました」
「……」(怒りマーク一個)
「へ、柴刈り?姫が言うなら行きますが」
「素直なクロスはせっせと柴刈りに行く支度をします。ロードも怒らないで洗濯物をカゴに入れました」
「……」(怒りマーク二個)
「任せてください、姫!姫の頼みなら、柴刈りだろうが何だろうが、喜んでしてきます!では、はりきってい――」(ボコッ)
「はりきるクロスをロードが殴りましたが、愛の鞭なのでクロスは怒りませんでした」
「単細胞童顔が」
「八つ当たりかよ、お前えぇぇっ!」
「二人は笑顔で、各自の仕事をこなしに行きましたとさ」
「……、はあ」(諦めた)
「見てろよ、お前っ。俺が姫から頼まれたことすぐに終わらすからな!刈りまくってきてやる!」
「勝手にしろ……」
「こうして、二人はやっとこさ、山と川に向かうのでしたとさ」