うらばなし
満月の晩に、「疼くな」と右目を押さえて――
「分かった、もう聞かない。君が話したくないのは、回りくどくても十分に理解したから」
ロードの大人な対応に感謝します。ほんと、アレについては私から言うことはありません。もう無視してます、諦めてます、勝手にしておくれと投げやりにします。
ですからノーコメントで貫きます。
「そこまで頑なだと逆につつきたくなるけどな。いつか質問として誰からか来そうだ」
……、はっ。
「気づいたところで遅い。せいぜい、来ないことを祈ればいいさ」