うらばなし


「不純で不埒でいかがわしくいやらしくても、あなたはあなたですよ」


姫……ん、あり?
それって結局、私という存在は不純で不埒でいかがわしくいやらしいものでしかないと言われているような……


「『股ぐらから血ぃ流させてやる』とか書いてあれば、もうドン引き並みのいかがわしさですよ」


だから、それは藤馬が言ったんです!


「ここの線からこっちにこないでくださいねー」


え、まっ、そんな白線引いてまであからさまな嫌悪を……!


う、うぅ、姫に嫌われたら、私はいったい――


「誰をオカズにすればいいんだー」


思ってもいないことを、さも私の台詞みたいに言わんでください!


つうか、姫がそんな言葉口にしちゃいけないっ。着ぐるみのチャックが開けっ放し並みに、みんなの夢を壊してしまいますから!


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