うらばなし
「どうもこうも、やることは一つに決まっているじゃないですか」
「あ、そうですよね。早くあいつのとこに帰して――」
「我が家で飼いましょう」
「は!?」
「チビ太くんは今日からうちの子ですよー。まずはマンナカに挨拶しに行きましょうかぁ」
「にゃー」
「ま、待ってください!飼うって、デブ太……じゃなくてチビ太はもともとあいつの猫で!」
「おや、よくよく見たら空波さん家のチビ太くんではなく、どこにでもいる野良猫のようですねぇ」
「ごろごろ」
「そんなに人になついた野良はいませんっ。とってつけたような嘘をつかないでくださいよ!」
「今日から君は、チョビ太くんですよー」