うらばなし
そこがあやつの分かんないとこなんですよ。多分は、長年の付き合いだから気まぐれに、と他愛ない理由で渡したのでしょう。因みにながら、自身の寿命を使って誰かを蘇生させる“命のやり取り”もあやつが与えたんでしょう。そこのわけは、まあ、『永久はどこまで永久であるのか』との興味があるかと。
『この程度なら使えるだろう?』とあやつの意地の悪さも垣間見ることができるような気もします……
あやつに認められたくてたまらないさざめきは、そのあやつからの恩恵で更に“使えるような存在”になりたかったと思いますよ。
医者として、各地に行けるならば各地にいる魔法使いの診療等をして、せめて“初めてできたおいてけぼりをされない人”がすることに荷担して、仲間に入ろうとしましたが……“無番の半永久”などと――“永久に選ばれない”という皮肉でしかない二つ名をつけられてしまって。