うらばなし
「岩を叩き斬るようなクロスの力でも無理ですか。手強いバルブですね。これは、くらーしあんしんっな方に頼むしかありませんね」
「何ですかその歌。大丈夫です、俺がっ、い、ま、やります、からっ、待っててくだ、さい、ふんぬっ」両手でぎゅうぅ
「……、クロス。あまり無理をなさらないほうが」
「い、えっ。姫の、ため、ならっ、これ、ぐらいっ、こんの!」ぎゅうぅぅぅ、ミシ
「ああ、クロス。言いづらいのですが、今ミシって聞こえて――」
「なんだ、このっ、バルブ、はっ、溶接でもしてんのかよ、この、負けるかあぁっ」ミシミシミシミシ
「……。オチが見えました」