うらばなし


「……、はあ」


なっ、なぜため息っ。


「君宛てではない、君にそう言わせる自身にほとほと呆れただけだ。……まったく、君もまた成長したな。俺に口出しするほどに成長したか」


しますよ、そりゃあ。あなたたちは歳を取りませんが、私は取るんですからね。


「そうだな、もっともだ。ずっと傍にいたから意識していなかったが、ああ、俺たちが君と会ったのはいつだったかな。長い年月が経ったから思い出すのも馬鹿馬鹿しくなる」


あー、私も思い出せな――あ、いや、そうだ。私の今の年齢出したくないんで何年前とは言いませんが、姫たち三人の物語を書き上げたのは私が16の時でしたねぇ。人物像としてはもっと前からですが、しっかりと色づけされたのはやはり物語をきっちり完結させたときです。


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