うらばなし
「マンナカー」
「……」シュタ
「おお、相変わらず早いですねぇ」なでなで
「……」(たわいないことだ、ふっ)
「ところで最近、空波と仲が良さそうですね」
「……」(はあ?)
「構ってもらえるのを期待しているようで」
「……」(ないないないないっ)
「マンナカはずっと門番をしていましたからねぇ。いつでも待つ側――誰かが来るのを待って、来てくれるならばうれしいと思うタイプですから、ああして迎えに来てくれる人がいるのは、あなたの理想なんですよね」
「……」(うつむく)
「ただ、前にも行ったとおりに、あなたは鎖で繋がれていない。どこへでも行けて。途方もない時間、『誰か』待ち続ける必要もないのですから、好きなことをしていいんですよ?」