うらばなし
私は嫌いだ。
めんどくさいから、あなた。
「無意味なことばかり喋るのは自覚しているが、喋られる時に口を開かねば、勿体無い。君を媒体にし、いや、君の書く物語を媒体にしなければ、周りに生きているとの主張もできないし。
――こんなにも、“生き生きしている”とも伝えたいのだよ」
……。
「君が、いるから」
言わないでいい。
より、書いていないことに自己嫌悪してしまうから。
「書かないからと言って、誰も君を嫌いにはならないがな。強いて言えば、君自身が君を嫌うだけで」
どうでしょうね。
求める物を与えないならば、見限られるでしょう。
『ここまでか』と失望される。読み手にも、私の中の住人にも。
「卑屈はいかんな、ああ、駄目だ。それこそ皆を裏切ろうに。読み手側の『心待ち』を崩す発言だ、それは」