【完】私と息子に幸せをくれた人(中篇)
「甘いのは平気だから大丈夫」
聖さんの隣に座り、私は冷蔵庫から出したアニマルカステラを零士に渡す。
零士は以前にもあったように、カステラを千切っては丸めて、私や聖さんに渡して来た。
「零士、遊ばないの!」
膝に落ちたカステラを拾い、片付けると、次は口に入れられた。
「もふっ!食べないのね?」
私は零士からカステラを取り上げた。
「じゃあ、パパが食うー」
そのカステラを、聖さんがパクっと食べた。
私は指先を見つめる。
…触れた…。
聖さんの唇が、私の指先に…。
聖さんの隣に座り、私は冷蔵庫から出したアニマルカステラを零士に渡す。
零士は以前にもあったように、カステラを千切っては丸めて、私や聖さんに渡して来た。
「零士、遊ばないの!」
膝に落ちたカステラを拾い、片付けると、次は口に入れられた。
「もふっ!食べないのね?」
私は零士からカステラを取り上げた。
「じゃあ、パパが食うー」
そのカステラを、聖さんがパクっと食べた。
私は指先を見つめる。
…触れた…。
聖さんの唇が、私の指先に…。