【完】私と息子に幸せをくれた人(中篇)
持っていた自前のシュシュを付けて貰い、私の支度は完了。

零士と既に私と合わせた白のTシャツに、黒ジャージに着替えた聖の元に行くと、楽屋のドアがノックされた。

零士と遊んでる聖の代わりに「どうぞ」と返事をすると、「失礼します」と聞こえた。

その声にハッとした私と好子さん。

好子さんは「聖君、ごめん!」と、零士を抱き抱え、私の着替えスペースへと走った。

楽屋に入って来たのは勇士とカスミだった。



「聖さん久々!」



勇士は笑顔で聖に握手を求めた。

私はカスミに頭を下げて、聖の一歩後ろへと下がった。
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