【完】私と息子に幸せをくれた人(中篇)
「付録の表紙、聖と零士にしてくれないかな?」



「はい。全然しますよ」



「後…」



「後?」



私は仲良く写る2人に微笑み、口を開いた。



「“オシャレで素敵なパパとママ”にして欲しいんだけど」



「丸でお2人みたいな?(笑)」



「いやいや;;聖はともかく私は全然…;;」



否定しながらも、少し照れてしまう。

その瞬間、とてつもない怖い視線を感じ、私は聖を見た。

聖は「俺だって妬くぞ」と言ってる。

…まったく、馬鹿なパパ。(笑)



「それじゃあ、お願いします」



「わかりました」と言う佐々部さんに背を向けて、私はセットに近付く。
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