病院恋愛
「ゲ……」


顔を見るなり明らかに嫌そうな、苦い顔をする朝比奈君。


「なぁに?せっかくこの多忙な私が、お見舞いに来たのにその言いぐさは。」


カツカツとヒールを鳴らして、ゴージャス美人さんは朝比奈君に近づき、襟元を引っ張る。


ゴージャス美人さんはヒールを履いていて朝比奈君を見上げているから、二人の顔の距離はより近い。


……絵になる二人だなぁ…。


改めて、魅入ってしまう。




「来るとは思ってたけど…ボソッ(タイミング悪すぎ)」


「何か言ったかしらぁ?」


「いーえ…。」


…ゴージャス美人さんの、ゆったりと話す声に、威圧感を感じます…。
< 113 / 141 >

この作品をシェア

pagetop