病院恋愛
「理人」


聞こえたのは、少しテンションが高めの男の人の声。


背後から聞こえたから、クルッと振り向くと。


年の頃合いが理人さんと同じくらいの、男の人がいた。




「隼人。来てたのか。」


「おぅ。理人も来るって聞いたからさ。茉莉花ちゃんも久しぶり〜♪」


「隼人君、お久しぶり。」


「相変わらずお人形さんみたいに可愛いねぇ〜。…萌えるっ☆」


「……相変わらず、軽いですね。」




隼人と呼ばれた人は、見た目は硬派な黒髪長身のスポーツマン。


話を聞くと、理人さんの従兄弟で同じ会社に勤める29才らしい。


元々の性格なのかわからないが、良く言えば明るい、悪く言えばチャラい。






隼人さんはハッキリ言って、私の苦手な人間の部類に入っていて。


できれば深く関わりたくない、と思った。
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