病院恋愛
「……?あ…、今日は仕事前に母が…。」


彼は私の動作を首を傾げながら見つめ、でも一応、先程の私の質問にも答えてくれた。




ハッ




私は胸を撫でる手を離して、


「あっ、あぁそうなんだぁ〜。じ、じゃあ次に……―――」




動揺する私は、なんとかこの場をごまかしたくて、情報収集を口実に話をすり替えた。


仕事をしていると、嫌でも愛想笑いとか、…感情を隠さなくちゃいけない場面が多いから…。


話をすり替えたり誤魔化すことなんて、御安いご用だった。
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