僕は下僕
自分の席に戻った璃子はドカッと椅子に座り不機嫌そうに眉根を寄せ次の授業の教科書やノートを机の上に出していた。



クソッ!!あの女!!人を奴隷のように扱いやがって!!



ちょっと顔がいいからって我が儘過ぎんだよっ。



璃子をジッ睨みつける。


璃子の肩まである艶やかな黒髪や長い睫毛やぷっくりした赤い唇。陶器のような滑らかな肌につい釘付けになってしまった。



はっ!いかんいかん。



ブルブルっと邪念を払うかのように頭を振る。



クソッ!今は無理だけど…将来偉くなってあの女を顎でこき使ってやる!



自分の精一杯の反抗は将来の自分に托していた……。


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