僕は下僕
ドリンクを頼み腰を下ろすと


「あれ?璃子ちゃんのドリンク聞いた?」


柏木が指摘してきた。


「璃子はミルクティーで良かったよね?」


さも当然かのように笑顔で璃子に聞くと


「うん。」


璃子も当然言わなくても私の嗜好ぐらい分かるでしょ?と言う具合に何気なく返事した。


「「えっ!?」」


するとさっきまで何歌うだの順番どうするだの騒がしかったクラスメイトたちが一斉にさっきのやり取りに喰いついてきた。


「いくら幼なじみでも何頼むか分かるもの?」
「それっていつも一緒にいるって事じゃないの?」
「ウソー。ショックー。」
「2人は相思相愛だったりして!?」
「璃子ちゃん狙ってたのに。」


次々に騒ぎ立てた。


どどどどどうしよう?



いつもパシられてるから璃子の好みは何でも知ってます。



なーんて言えるわけないし……。



噂されてる璃子は珍しく顔を赤らめていた。


璃子……?



いつもならクールな眼差しで「バカ言ってんじゃないわよ。」ぐらい言いそうなもんなのに……。




その後、適当にごまかしてクラスメイトたちを納得して貰いその話は終わらせた。






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