僕は下僕
一通りみんなで騒ぎまくって、お開きする事になった。



「あっ、俺、トイレ行くから先に帰ってていーよ。」
「おう。じゃーな。」



クラスメイトたちとは別れ、一人トイレに入った。



同級生とこうやって騒いだのって初めてだったからドキドキしてたけど楽しかったなぁ~。


学校行事は今までは一人浮いてたけどこれからは皆と一緒に出来るかな?


用を足し、これからの学校生活に期待しニマニマしながらトイレを出た。


丁度、女子トイレからもセーラー服の女の子三人組がでてきて、自分の前をおしゃべりしながら歩いていた。



すると、前の女の子が薄ピンクのハンカチを落とした。



何かこんなこと前もあったな……。


昔を思い出し、苦笑しながらハンカチを拾った。



「あの!落としましたよ。」




前の女の子に声をかけると三人が振り返った。



あっ!!結衣さん………。



振り返ったのは東結衣さんとそのお友達二人組だった。




「あっ、ありがとうございます。」



ペコリと礼儀正しく結衣さんが頭を下げ、ハンカチを受け取った。


突然の再会に思考がついていかず押し黙ってしまった。


後ろの二人はまたヒソヒソと僕を見ながら話していた。



「この人、カッコ良く良くない?」
「うん。うん。イケメンー♪」


また、悪口言われてるのかなぁ?僕だと気付かれてないようだけど…。









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