嘘吐きな親友
「昨日はミコト様が大変お世話になりました。
わたくし、先祖代々小山内家にお仕えしている、執事の如月と申します。
この度は由奈様にミコト様を助けていただいたと聞き、お礼に上がりました」

執事!?
確かにテレビで見るみたいに、ダークスーツに身を包んだイケメンだ。
しかも、香水!?
なんかいい匂いがする――♪

「とにかく、どーぞ」

お座敷に如月さんを案内する。

耳元で母親が
「あんなイケメン、どこで掴まえたのよ?」と訊いてくる。

知らないよ。
ミコちゃんちのヒツジ(執事)でしょ?
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