朱の蝶
「ああ」

「ほんまに、ほんま?」

「ああ
 
 ほんまに、ほんま」

俺は、震えるお前を
この腕に抱きしめる。

耳元で、お前は囁く。

「ゲン
 アンタが好きや
 
 愛しとうねん」

お前が、どこの誰でも
構わない。

お前が、誰でも
俺の想いは代わらない

例え、過ちでも
俺は、お前を愛している

お前に触れる手が、震える。
< 155 / 451 >

この作品をシェア

pagetop