朱の蝶
胸から離れ、鎖骨へ流れ
首筋を伝い、耳に触れる
唇。

貴方の手が、胸に触れる

愛しい唇が、私の唇へと
戻り、蕩ける程に甘く
口づける。

日差しを遮る木製のブラインド

木の香りに、自然の香りに
包まれながら、私は貴方に
全てを捧げる。

貴方の思うままに
貴方の望むままに
私は全てを受け入れる。

優しさも、激しさも全て

風に、揺れる

・・・揺れる

貴方に手を伸ばすと
触れる感触。

あなたの海に、溺れる・・・

溺れて、何も見えなくなる
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