朱の蝶
一生、弦、貴方の傍に
居たかった。

「二代目、俺の前では
 我慢せんといてください」

私の隣

瞳を閉じた、祐の姿・・

「ありがとう
 
 ほんなら、ちょっとだけ
 泣かせて」

私は声を殺し、涙を流す。

「ゲン・・・」

サヨナラ


あんたの事、私は
二度と忘れへん・・・

愛しい人、泣かんといて
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