朱の蝶
俺に愛が無いのなら幾らでも
兄の敵の俺を、殺すことは
できたはず。

無防備に隣で眠る俺を
いつでも、お前は・・・

でも、この後のお前の言葉で
分かったような気がした。

悲しいまでに俺を憎む
お前の気持ちが・・・

「アンタを殺ることは
 簡単やったけど
 それじゃ、兄は報われへん」

「・・・
 きっとあの世で
 嘆いてるやろね
 
 バカな事しやがって・・・
 そう言って泣いてるかも
 しれん

 でもな、これが私の
 復讐のやり方や・・・」

お前の復讐・・・
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