朱の蝶
あまりにもあっけない
幕切れに俺の心は
置いてけぼりを食らう。

「タスク、帰ろか?
 私の居場所に」

「はい、二代目・・・」

「二代目?
 チカ、お前・・・」

脇腹の刺青・・・

お前は、極道の世界に
生きる女

「ああ、そうだ
 お前が愛した女は
 神前組、二代目組長
 カンザキチカゲ
 
 二度と忘れんな」

神前組、二代目組長
神前千景

カンノチカなど
どこにも存在しない。
< 237 / 451 >

この作品をシェア

pagetop