朱の蝶
弦・・・

あんたに抱かれて

安らぎの中、眠りたい。

寂しいよ・・・

寂しくて堪らない夜は続く。

そんな、ある夜

私の部屋・・・

「二代目、その件はもう
 方が付いてます

 シロウは、金の在り処を
 正直に答えた後、見張りの目
 を盗んで、女の兄貴の女房と
 どこかに逃亡しました

 シロウに捨てられた女は
 あの後、病院に運ばれました
 が、即死」

「そうか・・・」

私は、夜の街を見つめる。

ゆらゆらと揺らめく、夜景。
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