朱の蝶
聞こえる水の音・・・

「セキさん、疲れたでしょう?
 お風呂の準備ができたら
 どうぞ、先に入って
 ください」

俺の知っている

俺の好きな彼女の細い腕

俺は、その手に触れる。

お湯に浸した後の彼女の手は
熱く、その温もりに触れ

千景が居なくなって寂しくて
堪らない俺の心は、人恋しく
限界で、強く彼女を求めた。

唇を奪うと、彼女は抵抗する
事も無く、この俺を受け入れる

時に、大胆に思えるほど・・・

俺に触れて欲しくて堪らないと
彼女の瞳は、体は、言う。
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