朱の蝶
女である事を捨てた私は
自分を奮い立たせて
極道の世界で生きてきた。
前下がりのショートボブの髪
を後ろへと掻き揚げる。
首元までしっかりと留められた
シャツのボタンにパンツスーツ
姿で、車から降り立つ。
こうして、本当は行きたくない
場所にも出向いていく。
男達に紛れて、男の格好をして
本当の男になる。
薄暗い、廃墟と化した古い
建物。
「二代目、この部屋へ
立ち入るのは
女の貴女は控えた方が
よろしいかと・・・」
「余計な世話、焼かんといて
シロウが持ち出した金の事
女は、何て言うてる?」
自分を奮い立たせて
極道の世界で生きてきた。
前下がりのショートボブの髪
を後ろへと掻き揚げる。
首元までしっかりと留められた
シャツのボタンにパンツスーツ
姿で、車から降り立つ。
こうして、本当は行きたくない
場所にも出向いていく。
男達に紛れて、男の格好をして
本当の男になる。
薄暗い、廃墟と化した古い
建物。
「二代目、この部屋へ
立ち入るのは
女の貴女は控えた方が
よろしいかと・・・」
「余計な世話、焼かんといて
シロウが持ち出した金の事
女は、何て言うてる?」