朱の蝶
「昨夜、私はリュウゴと
 兄弟の契りを交わす
 そう、約束したんや
 
 たかが、口約束・・・
 
 そうかもしれん、けどな
 例え言葉だけやったとしても
 吐いた以上は、私は、その
 約定を守らなあかん
 
 私は一人でも、リュウゴを
 助ける、そう決めたんや
 
 この組のもんが、誰一人
 ついて来んでも、私は行く
 ただ、それだけや

 それを、どうこう言うんだけ
 は止めてや
 
 ほなっ、行くわ
 そこ、退いてや」

その場所から動かない、一新

「それは、無理な話やな」

「イッ・・・」
 
「お前を一人では
 行かせられへん」

「イッシン?」
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